結論:引越しで印鑑登録はどうなる?
  • 別の市区町村へ引越す:転出届を出すと、印鑑登録は自動で廃止。新しい住所でもう一度登録する
  • 同じ市区町村の中で引越す:転居届を出せば、印鑑登録の住所も変わる。手続きはいらない
  • 新しい住所での登録に期限はない。実印が必要になる前に済ませておく
  • 印鑑証明書がすぐ必要なら、転出予定日の前に今の役所でとっておく

印鑑登録は、住民登録をしている市区町村ごとの登録です。そのため、別の市区町村へ引越すと、前の登録は使えなくなります。

「住所変更の届出が必要なのでは?」「カードはどうするの?」と迷う人が多い手続きなので、引越し先のパターンごとに整理しました。

※取り扱いは自治体によって少しずつ違います。この記事では、川崎市・横浜市・江東区・西宮市の公式案内を例にしています。

引越しで印鑑登録がどうなるかの図。別の市区町村へ引越す場合:転出届を出すと印鑑登録は自動で廃止、印鑑登録証は返すか自分で破棄、新しい住所でもう一度登録する。同じ市区町村の中で引越す場合:転居届で印鑑登録の住所も変わり、印鑑登録証はそのまま使える。印鑑証明書がすぐ必要な人は、転出予定日の前に今の役所でとっておく

引越し先でちがう!印鑑登録の早見表

引越し先前の印鑑登録やること
別の市区町村転出届で自動で廃止カードを返す(または破棄)→ 新しい住所で登録し直す
同じ市区町村の中そのまま使える手続きはいらない
東京23区で、区が変わる転出届で自動で廃止別の市区町村と同じ(新しい区で登録し直す)
政令市で、区が変わる(例:横浜市内)そのまま使える手続きはいらない(横浜市の場合)

東京23区は、区がそれぞれ別の自治体です。江東区は、区外へ転出したときに印鑑登録が抹消されると案内しています。一方、横浜市のような政令市では、市内の別の区への引越しでも、住民異動届を出せば印鑑登録の住所も変わります(横浜市)。

別の市区町村へ引越すとき

転出届を出すと、印鑑登録は自動で廃止される

川崎市は「転出届の提出により本市の印鑑登録は廃止となります」と案内しています。印鑑登録をやめるための届出を、別に出す必要はありません。

印鑑登録証(カード)はどうする?

前の市区町村の印鑑登録証は、もう使えません。川崎市の場合は次のとおりです。

転出届の出し方印鑑登録証
窓口で出す転出届のときに窓口へ返す
オンラインなど、窓口に行かずに出す自分で破棄する

返し方は自治体によって違うので、今の市区町村の案内も確認しましょう。転出届のくわしいやり方は転出届のオンライン申請のやり方にまとめています。

印鑑証明書が必要な人は、転出予定日の前に

川崎市は、転出証明書に書かれた転出予定日の前であれば、印鑑登録証を持っていくと印鑑登録証明書を発行できると案内しています。引越しの前後に、車や家の手続きなどで印鑑証明書が必要になりそうな人は、今の役所でとっておきましょう。

新しい住所で、もう一度登録する

引越し先では、新しい住所で改めて印鑑登録が必要です(川崎市)。登録に期限はないので、実印を使う予定がない人は、急がなくても大丈夫です。

ただし、登録の方法によっては完了までに数日かかることがあります(次の章)。実印が必要になる予定があるなら、転入届と同じ日に申請しておくと安心です。

同じ市区町村の中で引越すとき

同じ市区町村の中の引越しなら、印鑑登録の手続きはいりません。

  • 横浜市:区内や市内の別の区への引越しでも、住民異動届を出せば「印鑑登録の住所も併せて変更されます」
  • 川崎市:市内で引越した場合は、転居の届出のあとも「引き続き印鑑登録証を利用することができます」
  • 江東区:区内の転居では「印鑑登録はそのまま引き継がれます」

転居届については転居届の期限と必要なものにまとめています。

新しい住所で印鑑登録するやり方

登録は、住民登録をしている市区町村の窓口でします。転入届を済ませてから申請します。

持っていくもの

持ち物ポイント
登録する印鑑下の「登録できない印鑑」に当てはまらないもの
本人確認書類顔写真付き(マイナンバーカード・運転免許証・パスポートなど)があると早い

印鑑登録証(カード)の手数料は、西宮市の場合は100円です。手数料は自治体によって違います。

登録のしかたは3通り

方法流れいつ完了する?
顔写真付きの本人確認書類を持って、本人が行く照会書の郵送を省略できるその日に登録できる自治体もある(西宮市)
すでに印鑑登録している人に保証人になってもらう申請書の保証書欄に、保証人が署名と実印を押すその日に登録できる自治体もある(西宮市)
上のどちらもできない(代理人が行く場合も)住所に「照会書(回答書)」が郵送される → 記入・押印して窓口へ持っていく照会書を持っていった日

(横浜市・西宮市の案内より)

横浜市は、基本的に申請した日には登録が完了しないとしたうえで、本人確認書類によっては例外的に申請日に完了する場合があると案内しています。顔写真付きの書類でも、種類によっては照会書の方式になることがあります。社員証や学生証では受け付けていません。

照会書は、住民票の住所にしか送られません(西宮市)。引越し直後は、新しい家の郵便受けに名前を出しておきましょう。また、照会書は期限を過ぎると申請がやり直しになります(横浜市は30日以内、西宮市は受付の翌日から1か月)。

代理人に頼むとき

家族などの代理人が申請することもできます。その場合は、本人が書いた委任状が必要で、登録は照会書の方式になります(横浜市・西宮市)。代理人が申請すると、その日のうちには登録できないと考えておきましょう。

登録できない印鑑

次のような印鑑は、実印として登録できません(横浜市・西宮市)。

登録できない印鑑例
氏名以外のことが彫られている職業・資格・模様など
変形しやすい素材ゴム印・指輪になった印鑑など
大きさが合わない1辺8mmの正方形に収まるもの、1辺25mmの正方形に収まらないもの
印影がはっきりしない欠けている・判読しにくい
同じ世帯の人がすでに登録している印鑑家族と同じ印鑑(よく似たものも含む)

印鑑登録は1人1個までです。家族で同じ印鑑を使い回すことはできないので、引越しをきっかけに、家族それぞれの実印を用意しておくと安心です。

よくある質問

印鑑登録をしないとどうなる?

印鑑登録をしなくても、引越しの手続きで困ることは基本的にありません。実印や印鑑証明書を求められたときに、はじめて必要になります。車を買うときや、家の売買・ローンの手続きなどで求められることがあるので、予定がある人は早めに登録しましょう。

転出届を出したあとに、前の住所の印鑑証明書はとれる?

川崎市では、転出予定日の前であれば発行できます。転出予定日を過ぎると、前の市区町村の印鑑登録は使えなくなるので、必要な人は早めにとっておきましょう。

マイナンバーカードで印鑑証明書はとれる?

横浜市では、印鑑登録証の代わりにマイナンバーカード(本人のみ)を窓口に持っていっても、印鑑登録証明書を申請できます。ただし、新しい住所で印鑑登録をしていることが前提です。

まとめ

  • 印鑑登録は市区町村ごと。別の市区町村へ引越すと、転出届で自動で廃止される
  • 前のカードは、窓口で返すか自分で破棄する(自治体の案内に従う)
  • 同じ市区町村の中の引越しなら、手続きはいらない
  • 新しい住所での登録に期限はない。登録に数日かかることもあるので、実印を使う予定があるなら早めに
  • 印鑑証明書がすぐ必要なら、転出予定日の前に今の役所でとっておく

あなたの引越し日での期限は、診断を使うと、ほかの手続きとまとめて日付つきで確認できます。

あわせて読みたい

印鑑登録と同じころにやる手続きです。

参考:川崎市「市外への転出のときの手続き」/川崎市「引越しをした場合、引き続き印鑑登録証が利用できるのか」/横浜市「区内又は市内他区への引越しのとき、印鑑登録の住所変更の手続きをする必要はありますか」/横浜市鶴見区「印鑑登録について」/江東区「印鑑登録の抹消」/西宮市「印鑑登録の手続き」