引越しの当日、引越し業者から「エアコンの取り外しは別料金です」「高い場所の作業なので追加費用がかかります」と言われた……。
国民生活センターには、こうしたエアコンの脱着作業の追加費用についての相談が寄せられています。
エアコンを新居に持っていくなら、取り外しと取り付けの工事を、だれに・いくらで頼むかを、引越し業者の見積もりと同じころに決めておきましょう。
- エアコンの取り外しには、ガス(フロン類)を室外機に回収する作業が必要。自分では外さず、専門の業者に
- 頼み方は「引越し業者のオプション」か「エアコン工事業者に直接」の2つ
- どちらでも、見積もりの時点で追加料金がかかる条件を確認する
- 賃貸で、自分のエアコンを付けたときのビス穴は、ふつうは貸主の負担
まず決める:持っていく?置いていく?
| 今のエアコン | どうする? |
|---|---|
| 部屋に最初から付いていた(賃貸の設備) | 大家さんの設備なので、そのまま置いていく |
| 自分で買ったもの | 新居に持っていくか、処分するかを決める |
自分のエアコンを処分する場合、エアコンは家電リサイクル法の対象なので、粗大ごみには出せません。買った店や、買い替えで新しいエアコンを買う店に引き取ってもらうなどの方法があります。くわしくは引越しの不用品処分はいつまでに?にまとめています。
取り外しは、専門の業者に頼む
エアコンの中には、冷やすためのガス(フロン類)が入っています。
日本冷凍空調工業会は、エアコンを取り外すときは「ポンプダウン」という作業でフロン類を室外機に回収してから、配管を外すよう案内しています。
この作業には専門の知識と道具が必要です。自分で配管を外したりせず、取り外しから専門の業者に頼みましょう。
頼み方は2つ
| 頼み方 | 向いている人 |
|---|---|
| 引越し業者のオプションで頼む | 引越しの手配をまとめて済ませたい人 |
| エアコン工事業者に直接頼む | 料金や日程を自分で比べて決めたい人 |
追加料金は見積もりの時点で確認する
国民生活センターには、「見積もりのときに、エアコンの脱着作業の当日費用や、高所作業にともなう追加費用の説明がなく、引越し当日になって請求された」という相談が寄せられています。
どちらの頼み方でも、見積もりの時点で、次のことを確認しておきましょう。
- 取り外しと取り付けの料金は、それぞれいくらか
- 室外機が高い場所やベランダ以外にある場合など、追加料金がかかる条件はあるか
- 配管などの部品を新しくする必要があるとき、その費用はいくらか
エアコン工事業者に直接頼むなら、何社かの見積もりを比べると、料金や日程の違いがわかります。記事の最後で、エアコンの取り外し・取り付けの一括見積もりサービスを紹介しています。
いつまでに手配する?
エアコンの工事は、引越し業者の見積もりと同じころに手配を始めると安心です。引越し業者のオプションで頼むかどうかを、見積もりのときに決められるからです。
工事の流れは、次のようになります。
- 引越し当日(荷物を運び出す前):今の家でエアコンを取り外す
- 新居に荷物が届いたあと:新居でエアコンを取り付ける
取り付ける部屋に、エアコン用のコンセントや、配管を通す穴があるかを確認しておきましょう。賃貸で、壁に穴をあけるなどの工事が必要になりそうなときは、事前に管理会社や大家さんに相談しておくと安心です。
退去のとき:エアコンのビス穴はどうなる?
賃貸の部屋に自分のエアコンを付けていた場合、取り外したあとに壁のビス穴や跡が残ります。
国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、借主が所有するエアコンの設置による壁のビス穴・跡は、ふつうに暮らしていてできるものとして、貸主の負担とされています。
ただし、契約書に特約が書かれていることもあるので、まず自分の契約書を確認しましょう。退去の立ち会いで確認することは、賃貸の解約と退去の立ち会いにまとめています。
ついでにエアコンクリーニングも考える
エアコンを取り外すときは、新居で使う前にクリーニングを考えるタイミングでもあります。
製品評価技術基盤機構(NITE)は、エアコンの内部を洗ったときに、洗浄液が電気部品にかかって発火する事故が起きているとして、「エアコンの内部洗浄は正しい知識を持った業者に依頼してください」と注意をよびかけています。
業者にクリーニングを頼むときは、国民生活センターが次のようにアドバイスしています。
- 複数の業者から見積もりを取り、サービスの内容や料金をよく比べる
- クリーニングが原因の故障や、作業中に壁や家具を傷つけた場合に備えて、補償の内容や保険に入っているかを契約前に確認する
- クリーニングの方法も確認する
まとめ
- エアコンの取り外しはフロン類の回収作業が必要。自分では外さず、専門の業者に頼む
- 引越し業者のオプションか、エアコン工事業者に直接頼むかを、引越しの見積もりと同じころに決める
- 見積もりの時点で、追加料金がかかる条件を確認する
- 賃貸で自分のエアコンを付けたときのビス穴は、ふつうは貸主の負担
あわせて読みたい
エアコンの工事と同じころにやっておきたい手続きです。
- 引越し業者の見積もりはいつまでに?:エアコンの工事をオプションで頼むかも、見積もりのときに確認
- 引越しの不用品処分はいつまでに?:エアコンを持っていかないなら、家電リサイクル法のルールで処分
- 賃貸の解約と退去の立ち会い:エアコンのビス穴など、原状回復で払うもの・払わなくていいもの
- 引越しのやることリスト【時期別】:ほかに何をすればいいか、全体を確認したいときに
ほかにどんな手続きが必要かは、家族構成や持ち物によって変わります。下の診断を使うと、あなたに必要な手続きを期限つきで一覧にできます。
参考:国民生活センター「引越トラブルにご注意」/国民生活センター「ハウスクリーニングのトラブルにご注意」/日本冷凍空調工業会「フロン類の大気放出抑制についてのお願い」/NITE「エアコンの内部洗浄による事故に注意」/国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」/環境省「家電リサイクル法の概要」